普段は大人しい犬が、家の塗り替えが始まると、吠えるようになった。 父親、「家に入れてやるか」 母親、「そうだね」 娘の私が、庭で飼っている犬を家に連れて来ようとすると、犬は走って逃げる。 家の塗り替えをしてくれている業者さん、「犬なら大丈夫ですよ」 吠えると近所からクレームが入るため、犬を捕まえようとするのだが、寸前のところで逃げられる。 母親、「どうして吠えるんだろう?」 父親、「業者さんが出入りしているからだよ」 母親、「家のリフォームをした時には、吠えなかったじゃない」 父親、「そう言えば、そうだな」 庭を見ると、塗り替えをしている家を見渡せるところに犬はいた。 母親、「塗料の匂いがダメなんじゃない」 父親、「それはあり得るかもな」 私、「塗料の匂いってする?」 父親、「しないな」 母親、「窓を開けたら少し臭う程度よね」 下塗りが終わると 母親、「犬が鳴かなくなったわね」 父親、「家の塗り替えに反対だったんだ」 母親、「どうして犬が家の塗り替えに反対なの?」 父親、「そんなの犬に聞けよ」 上塗りが始まると 近所の人、「同じ色で塗り替えをしているの?」 私、「色のことまでは聞いてません」 近所の人、「自分の家の塗り替えなのに、どんな色で塗り替えるのか気にならないの?」 犬が吠えていたのは、どんな色で塗り替えをするのか気になったからだろうか? 犬を散歩に連れて行こうと、犬に黄色の首輪をはめようとしたら、嫌がった。 違う色の首輪をはめようとしたら、犬は素直に首輪をはめさせてくれた。 私、「あんた、好き嫌いな色があるの?」 犬、「ワン(笑)」